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Q&A

訪問販売被害(過量な販売への解除権)

最終更新日:2014/09/05

 先日、1人暮らしをしている80歳の母親宅を訪ねたら、浄水器が大量に保管されていました。母親に確認すると、明るく親切に話し相手になってくれたセールスマンがいたため、浄水器を1台契約したところ、部品の交換や新商品の案内と言って、複数の業者がセールスにやってくるようになり、断り切れずに購入してしまったとのことです。今使っている浄水器で十分ですので、残りは返品できないでしょうか。

 訪問販売は、特定商取引に関する法律(特商法)で勧誘や契約時のルール、契約成立後の取消ルールが定められています。特商法では、訪問販売による契約締結時に、業者から消費者に書面を交付するよう義務づけていて、その書面を受け取った日から8日が経過するまでは、無条件で契約を解除することができます。この制度を「クーリング・オフ」と言います。クーリング・オフが可能な場合は、返品違約金は請求されませんし、返品費用は業者が負担します。また、商品を使用していても、その損耗を考慮することなく全額返金を請求できます(消耗品等の例外はあります)。
  さらに、訪問販売で、過量すなわち、「日常生活において通常必要とされる分量を著しく超える」商品の販売がなされた場合、その契約日から1年以内であれば、無条件で契約の解除ができます。その際の効果は、クーリング・オフと同様と定められていますから、違約金は発生せず、全額返金を請求できます。
  今回のように、販売業者が異なっている場合でも、後から契約した業者が、過去に契約したものに本商品を加算すると過量になることや、既に過量状態にあることを知っていた上で販売した場合は、特商法により解除可能です。どのくらいの量で過量と判断されるかは、商品によって異なっており、日本訪問販売協会が目安を公表しています(浄水器の場合、1世帯に1台なら過量とあたらない)。
  今回のケースでも、契約してから1年以内であれば、無条件で契約を解除し商品代金の返金を求めることが可能と思われます。まずは、弁護士や自治体の消費生活センターに相談されることをお勧めします。

     弁護士 浦 本 真 希  uramoto@fujikake.lawyers-office.jp