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Q&A

連帯保証人と時効

最終更新日:2014/07/09

  私は、今から6年前、兄が事業のためにA銀行から借金をする際、連帯保証人になりました。2年前に、A銀行より、兄の返済が滞っているので連帯保証人として返済するよう請求され、その後、毎月少しずつ返済をしています。ところが、兄は、最初の半年間は約定どおり返済していましたが、その後全く返済していません。やはり、私が今後も返済をし続けねばならないのでしょうか。

  主債務者であるお兄さんのA銀行に対する消滅時効を援用して、返済を拒 絶できる可能性があります。
  あなたとA銀行が締結した連帯保証債務は、主たる債務(本件の場合、お兄さんの銀行に対する借入債務)とは別の契約ですが、主たる債務の存在を前提としており、主たる債務に従う性質をもっています。これを、保証債務の付従性といいます。そのため、主たる債務が消滅すると、保証債務も消滅します。
  銀行からの借入の返済債務は、5年間で時効消滅します(商法522条)。この5年の間に、裁判を起こす、債務を承認させる等、銀行が時効を中断させる手段をとっていなかった場合に、一度も返済をしていなければ時効は完成します。本件でも、お兄さんが最後の返済をしてから、5年が経過した時点で、お兄さんのA銀行への返済債務は時効が完成している可能性があります。
  そうなりますと、あなたがA銀行に負っている連帯保証債務そのものは、返済を続けていますので時効が完成していなくても、保証債務の付従性により、お兄さんの返済債務が時効消滅しているのだから、連帯保証債務も消滅したと主張して、返済を拒絶することができます。
  主たる債務について時効が完成していることが要件になりますので、本件でもお兄さんに時効が完成しているかは慎重に判断することが求められます。また、最近、「保証人が主たる債務者の地位を相続したことを知りながら、連帯保証債務を弁済していた場合は、主たる債務の消滅時効は中断しない。」という最高裁判決がでています(最高裁平成25年9月13日判決)。お兄さんが死亡され、あなたが相続している場合には別途注意が必要ですので、時効を主張できるか弁護士に相談されることをおすすめします。

  弁護士  浦  本  真  希  uramoto@fujikake.lawyers-office.jp