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Q&A

引越業者とのトラブル

最終更新日:2018/05/02

Q

  転勤で東京から神戸に引っ越してきました。3月10日に見積を実施してもらい、4月2日に引越を行いました。見積時は妻子が自転車で出かけており、自転車3台を搬出荷物として伝え忘れていました。引越当日に伝えたところ、追加費用を請求され、やむなく支払いましたが納得いきません。

また、荷物の梱包を解いたところ、来客用のコーヒーカップセットが割れていました。業者に弁償の請求はできますか。

 


A

引越業者は、引越運送約款を定めており、この約款に則って営業します。多くの引越業者は、国土交通省が定める標準引越運送約款(以下、「標準約款と省略します)に沿った内容の約款を採用しています。

標準約款では、見積を実施する際に作成する見積書の記載事項を定めています。記載事項として、運賃の合計額及び内訳の記載が要請されており、実際に要する運賃等の合計額が見積運賃等の合計額を超える場合は、その増額が荷送人(引越依頼者)の責任による場合に限り請求できると、定められています。今回、見積時に自転車を伝え忘れたということですが、見積書には、搬出チェックリストがついていて自転車も対象物にあげられていることが一般的です。業者は、そのチェックリストに照らし合わせながら搬出物を確認しますので、自転車の有無を聞かれなかったのであれば、依頼者の責任と断定して追加料金を請求すべきではないように思われます。また、見積書記載の荷物の受取日の2日前(H30.6.1以降は3日前)までに、引越業者は見積書の記載内容の有無に変更がないか確認することが、標準約款上要請されています。この確認により、見積から自転車が漏れていることに気づけた可能性があるため、業者が確認を怠っていれば、やはり、依頼者の責任による追加料金は発生しないと考えるべきでしょう。

荷物の滅失、き損については、業者が求められる注意を怠らなかった(つまり責任がないこと)を証明しない限り、損害賠償請求が可能です。但し、荷物の引渡日から3ヶ月以内に業者に通知しなければ、請求できなくなると標準約款では定められています。引越時の段ボールは、しばらく梱包を解かないで補完しておく分も多いですが、3ヶ月以内の通知を実施するためにも、早めに滅失・き損の有無を確認することをお勧めします。

なお、平成30年1月に標準約款は約15年ぶりに改正され、平成30年6月1日以降の見積書を発行する引越から新約款が適用されることになります。新約款では、これまで引越前々日(荷物受取日の2日前)には発生していなかったキャンセル料(延期の場合を含む)が、引越前々日から20%以内で発生することになったり、これまで当日キャンセルのキャンセル料は20%以内であったのが50%以内にまで引き上げられるなどの変更があるので、注意が必要です。

弁護士 浦 本 真 希 uramoto@fujikake.lawyers-office.jp