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Q&A

デジタルプラットフォームとは

最終更新日:2021/12/06

Q デジタルプラットフォームにおける消費者トラブルが増えていると聞きました。デジタルプラットフォームとはどういうものですか。どんなトラブルが増えているのですか。

 

A 情報通信技術の発達で、インターネットを利用した通信販売や、食事や宿泊の予約を利用する人が増えています。デジタルプラットフォームとは、一義的な定義はまだないですが、情報通信技術を活用して、商品(アプリ含む)やサービスの売買当事者を結びつける取引の「場」を指し、場を提供するサービス業者をデジタルプラットフォーマーと言います。世界規模で展開している「GAFA(Google Amazon Facebook Apple)」が典型例となります。

例えば、ネット通販で離れて住む母親にお菓子を送ろうとした場合、楽天市場やAmazonといったデジタルプラットフォームは、出店している全国様々なお店のお菓子を見比べながら選ぶことができるのが魅力です。また、デジタルプラットフォームの利用でポイントが付与されたり、貯めたポイントで代金支払できることも魅力の1つでしょう。

ここで注意が必要になるのは、デジタルプラットフォームを介して購入した場合、購入者とお店(販売者)、デジタルプラットフォーマーの三者間の複合的な契約関係が生じる点です。「楽天で買った」「Amazonで買った」と思いがちですが、売買契約の相手(売主)は、楽天市場やAmazonに出店している販売店となっている場合があります。そして、デジタルプラットフォーマーとの間では、対購入者、対販売店向けにデジタルプラットフォーマーが作成している利用規約に合意して、各プラットフォームを利用した取引を行っています。そのため、商品が届かない、不良品だった等のトラブルが発生した場合に責任を負うのは、原則として売買契約当事者である販売店となります。利用規約に、デジタルプラットフォーマーが責任を負わない旨を規定していることで、販売者が倒産したり、不誠実な対応に終始した場合、泣き寝入りになってしまう場合もあります。特にフリマアプリ(フリーマーケットサイト)のように、販売者も消費者個人の場合(C to C取引)にトラブルに発展しやすいといわれています。

2021年4月には、「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」(取引DPF法)が成立し、同年5月に公布されました(施行日は未定です)。取引DPF法は、努力義務ではありますが、デジタルプラットフォーマーに対して、?消費者が販売業者と円滑に連絡できるようにするための措置を講ずること、?デジタルプラットフォーム内での販売業者による表示に関して苦情の申し出を受けた場合に、その事情の調査その他表示の適性を確保するために必要と認める措置を講ずること、?販売業者に対し、その所在に関する情報その他業者の特定に資する情報の提供を求めること、を要請しています(法3条1項)。また、消費者が販売業者等とのトラブルに基づく損害賠償請求等の債権を行使するにあたって、名称や住所といった販売業者等に関する情報をデジタルプラットフォーマーに開示請求できる権利が設けられました(法5条)。

取引DPF法の適用を受ける取引は、B to C取引つまり販売者は業者に限られています。先述の販売者も個人消費者であるC to C取引におけるプラットフォームには適用されない点は、今後の課題であるといえます。

弁護士 浦 本 真 希 uramoto@fujikake.lawyers-office.jp